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雪に囲まれる素晴らしさ


1月の豪雪体験のあと
2月もまだまだ雪深いだろうから
泊まることはできないだろう、と思いつつも
昨年感動した「大島区のほたるロード」「安塚区のキャンドルロード」に行く。


昨年より雪が多い分、小さなかまくらの数も多く、楽しめたが
予想通り、越後奥寂庵には泊まれなかった。


東京では桜が咲き始め
山梨でも梅が咲き始めていた3月下旬
さすがに越後奥寂庵の雪は減っているだろうと思い
軽い気持ちで出かける。


直江津ではもう雪はなかったが、大島区に入り
山々が近づくにつれて、雪の壁がせり上がってきた。


越後奥寂庵につくと
2月に来た時から、雪は少ししか溶けていなかった。


ただ、1月、2月と玄関前を雪掻きをしたおかげで
今回は雪掻きをしなくても屋内に入ることができた。


昨年11月以来、久しぶりに泊まる。


雪に囲まれていると本当に静かだ。


特に夜になると、静けさが増す感じがする。


音がないというだけではなく
場のエネルギーも静まるからだろう。


部屋の照明を消して、目を閉じる。
大きな太鼓を指先で優しく叩く。


余韻が静けさのなかに消えていく感じが、何とも美しい。


甘美、というのはこういう感覚なのかもしれない。


この甘美な感覚を、他の人にも体験して貰いたいと思った。


投稿者 haruki : 2010年03月27日 08:51 | トラックバック (0)

地元の方々との交流


まだ雪深い3月下旬
雪掻きをしなくても屋内に入れたし
久しぶりに泊まることもできた。


翌朝早く、屋外に出る。
受信メールを受け取るために
携帯の電波を捕まえていると、声がかかる。


犬の散歩をしていた地元の方だった。


挨拶をして、こんなに雪が残っているとは思いませんでした、と伝える。


「今年は、雪の量は通年通りだけど
 一晩に降る量としては、凄かった。
 まだ、2メートルは残っているからな
 これが溶けるのは1ヶ月後だろうな。

 でも、それからはいいぞ。
 山菜はたくさん採れるし、あそこの山の斜面にはカタクリが一面咲くし
 ハナショウブも綺麗だしな」


また、家から1本の電線が外されていたので
その理由を訊くと、光ファイバーが整備されたことから
要らなくなった配線を切断したとのこと。


雪の重みで切れてしまったのかと、不安だったが
これで安心。


光ファイバーのことは昨年から話は聴いていた。


私は、数年前からテレビを見なくなっているので
地上デジタル放送が受信できるメリットはない。
ただし、将来、ここで何かをする時のために
ネット環境と光電話が必要だから、協同組合には入っていた。


こんな中山間地域で、光ファイバーが整備されることに驚いたが
この地域は「地上デジタル放送難視聴地域」だから
地域情報通信が整備されたらしい。


雪で閉じ込められた場合、通信情報は死活問題になるのだろう。
不便だからこそ、情報が得られるように整備されたと思うと納得。


それだけ不便な土地だということを、あらためて痛感した。



午後、山梨に戻る支度をしていると
今度は、違う人から声がかかる。


「道路から玄関まで、雪を掘ってやろうか」


見ると大きなユンボが家の前に停まっている。


慌てて外に出て、ユンボを操縦している人に挨拶をして、こう伝える。


「これからここを出ますし、今度戻るのは1ヶ月後になりますから
 雪はこのままでも大丈夫です。
 でも、声をかけてくださり、ありがとうございます」


その後、来冬の雪の心配もあったので
いくらくらいで除雪作業をしてくれるかを尋ねる。
思っていたよりも安くやってくれることが分かり、嬉しかった。
その他、地元のことをいろいろと聴き、挨拶をして屋内に戻る。


少しして外を見て驚いた。


大きなユンボが玄関まで雪を掘って、あっという間にバックして道路に出て行った。
お礼を言おうと思って外に出たら、もう大分先に行って
お隣りさんの車庫の上の雪を掻いていた。


遠くからお辞儀をする。


今度戻るときは、お酒を持って挨拶に行こう。



帰り際、せっかくだから村役場に寄って
光ファイバーの手続きについて尋ねる。


受付で問い合わせの内容を話すと、奥から大柄な男性が近寄ってきた。


「僕は、あまり詳しくないけれど」と言いながら
木製の大きな机のある場所に案内される。


結果的には、プロバイダーとNTTに問い合わせて欲しいということだったが
そのことを15分くらいかけて説明してくださった。


本当に、この地には丁寧な人が多い。


昨年、庄屋の家に行った時も驚いたが
今回の村役場でも、同じ言葉が返ってきて驚いたことがある。


それはちょっと家の話をしただけで、こう言われるのだ。


「あぁ、以前○○さんが住んでいた家? お隣が○○さんだよね」


住所を細かく伝えた訳でもないのに、分かってしまう。
それがまた、不気味と感じるのではなく、何だか嬉しく感じられることが嬉しい。


ユンボを操縦していた人の言葉を思い出す。


「こんな辺鄙で雪深い場所に好き好んで来る人には
 親切にしたくなるもんだ」


何度も書いてしまうが、地域に迎え入れて貰っている感覚を
行くたびに感じられるのは、幸せなことだ。



越後奥寂庵の下にある、小川に架かる木橋の脇に
少しだけ土が見える。


そこに、フキノトウが見えた。


今度戻るときは楽しみだぞ。


投稿者 haruki : 2010年03月30日 19:14 | トラックバック (0)

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