野生の目


昨夜、家の近くを車で走っていた時
林道の約20メートル前方を大きな物体が二つ、横切っていった。


「大きな物体」に目を移すと
森のなかに二頭の鹿が駆けていくのが見えた。


慌てて車を停めると、鹿も立ち止まった。
二頭とも同時に振り返り、私と目が合う。
一頭には大きな角があった。


1秒ほど見合った後、二頭の鹿は振り返るのをやめ
森の奧に走り去っていった。



私の好きな写真家、星野道夫さんは熊の写真を撮る時
銃も持たずに熊が生息する場所に独りでキャンプをした。
以前、星野道夫さんの本を読んで
確か、このような内容のことが書いてあったと思う。


「熊と同じ空間に身を置くと
 自分のなかにある動物的な感覚が呼び覚まされる。」


私の場合は、安全な車のなかにいて
しかも相手は熊ではなく鹿だ。


それでも一瞬、森のなかの野生の目と出合い
思考がとまり、感覚が研ぎ澄まされ
自分のなかの野生が触発された。


「私も鹿と同じ動物なのだ」と実感した瞬間だった。


昨夜、山には雪が降り冬に戻った。
その雪山がより野生を感じさせてくれた。


投稿者 haruki : 2007年04月19日 22:09

熊の出没


先日、家から1キロも離れていない集落の民家に熊が出た。


朝、玄関を開けたら倉庫の前に熊がいた、とのことだった。


猟友会の人が来て、本来は麻酔銃を使って眠らせて
山に戻すらしいが、今回は実弾を使ったという。


大人4人がかりでも運ぶのが大変だったと
地元の人に聴いた。



この話を聴いたとき
不思議と怖さは感じなかった。


それよりも、殺された熊が可愛そうに感じていた。


集落に出没したということは
山のなかにある家に出没しても不思議ではないのに
怖さを感じない、自分の反応にちょっと驚いた。


それは、被害がなかったからなのかもしれないし
熊がすでに殺されていたからなのかもしれない。


山では、狸、猿、狐、猪、鹿と出遭ってきたが
出遭いたくないのは熊であることは間違いない。


でも、以前、東京に住んでいた時の方が
熊が出たことを伝えるニュースを見て
怯えていたように思う。


山に住み始めて数年が経つうちに
何かが、自分のなかで少しずつ変わってきているのかもしれない。


投稿者 haruki : 2008年12月23日 09:20

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