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雪化粧


昨日は、車で2時間かけて山間部の過疎村に行ってきた。


山並みが幾つも重なり
ぽつりぽつりと古い民家が点在する風景だった。


この風景が目の前に拡がった時
私が探し求めていたのは、このような場所だということがわかり
魂が震える感じがした。


その場所に辿り着くまでは、そういう感覚になるとは
予想だにしなかったから不思議なものである。


100年前から変わらずに存在していたであろう
観光名所が一つもない、近代化されていない村。


現実的には過疎化が進み、深刻な問題もあるだろうが
日本の原風景が残っている、素晴らしい場所だった。



その山間部に向かう途中、峠にさしかかると
それまでの小雨が雪になった。


瞬時に冬が戻ってくる。


「雪化粧」とはよく言ったものだ。


「日本語の表現は美しい」と思うと同時に
このような美しい表現を持っている、日本人としての誇りを感じた。


投稿者 haruki : 2007年03月02日 01:06

雪山に月


冬の楽しみのひとつとして
雪山に朝日があたる風景がある。


時間にしてほんの数分
雪山が赤くなる。


このような素敵な光景が観られるとは
山に住んでみるまでは知らなかった。


住んでみてわかる、思いがけない歓びはたくさんあるが
朝焼けで赤くなる雪山は、そのひとつだ。


今朝は、山に沈もうとする月が一緒だった。


慌ててカメラを取り出し
デッキに出てシャッターを押す。


シャッターを数回押しているうちに、月は稜線に近づいていき
あれよという間に山に入ってしまった。


こういう時は、太陽や月の動きの速さを実感する。


それだけ私たちの地球は、凄い勢いで動いているのだ。


投稿者 haruki : 2007年03月07日 06:52

夕焼けに染まる山並み


この2週間、出張が重なり、疲れが溜まっていたが
朝起きて天気が良かったので、思い立ったが吉日
懲りずに2時間近く車を走らせ、山間部の過疎村に行ってきた。


今日は、いくつか集落を回った。


同じ山間部の過疎村でも、集落によって空気感が違う。
濃密な暗い集落もあれば、開放的な明るい集落もあった。
残念なことに、期待を膨らませて訪れた集落は
私にはピンとこなかった。


実際にその場に身を置き、肌で感じてみないと
その場所の空気感はわからないものだ。


帰る途中、3週間前に訪れた土地に寄りたくなる。


その土地に着くと
あたかも自分の家に戻ってきたかのように
私の心は落ち着いた。


日が経つと異なった印象を持つかもしれない、と思っていたが
3週間前に初めて訪れた時と同じ感動があった。


人間関係で「肌が合う」ということはあるが
土地や集落とも「肌が合う」ということがあるようだ。


今日は夕方にこの土地に着いたが
そこには夕焼けに染まる山並みが拡がっていた。


幾つも重なる山並みが、グラデーションになっている。


なんて美しいのだろう。


言葉を失う。



私は東山魁夷の「残照」を思い出した。


「残照」を描いた時のことを画伯はこう述べている。


「この場所に腰をおろして、遥か遠くへ重なり続けている冬枯れの山肌が
 折からの夕陽に彩られて、刻々と変化していく有様を見ていました。
 その瞬間、私を包む天地のすべての存在は、私と同じ運命にあり
 静かにお互いの存在を肯定し合いつつ、無常の中に生きていると思った時
 当時の私は寂寞とした心が救われるのを感じたのです。」


この夕焼けを観ていた時
魁夷画伯が感じていたものに
ほんの少し、触れたように感じた。


投稿者 haruki : 2007年03月22日 20:41

ベーコン造り


今日は、薫製機を持つ友人宅に集まり、ベーコンを造った。


1週間前、豚バラ肉2キロに塩、砂糖、胡椒、ハーブを丁寧に擦り込み
冷蔵庫で保管し、前日に流水で塩出しをする。


そのように仕込んだ豚バラ肉を、友人たちが各々持ち寄り
庭に置いた薫製機に凧糸で吊し
薫製機の下に設置したカセットコンロの火をつけ
サクラやヒッコリーのチップで燻していく。


薫製機の内部が55度から60度になるように火加減を見守り
煙が出なくなるとチップを足し
カセットコンロの安全装置が働いて火が消えると
温度が下がらないうちにボンベをサッと取り替える。


この作業を6時間続けた。


これは、レストランにたまに卸している友人直伝の作業。
うまくいかないわけがない。


以前造らせて貰ったのは寒い季節で、身体が冷えて辛かったが
今日は山でも桜が咲き始め、気温も日中は21度まで上がり
暖かく気持ちが良かった。


薫製機の前の椅子に座り、話に夢中になり
知らぬ間に時間が過ぎていく。


しかし、夕方陽が山に沈んでからは、気温が急激に下がり
冬物のコートを着ても寒さが身に浸みる。
立って身体を動かしていないと凌げない寒さになった。


標高が高い場所での日較差はあなどれない。


ありがたいことに、友人宅から見える夕焼けと
友人たちとの楽しい会話に救われた。



薫製が無事終わって家に入り、楽しい夕食の時間を過ごした。
最後に出来立てのベーコンを少しずつ試食。


「うまいねぇ」の連続。


市販のベーコンに比べて、薫製の香りが強く
旨みの肉汁も詰まっている。


何より、愛情と手間暇かけたことが大きいかもしれない。


この2ヶ月、忙しかったので
友人とのんびり過ごすことはなかった。


友人が居ることの幸せをしみじみ感じた一日だった。


友人たちに感謝。


投稿者 haruki : 2007年03月29日 01:01

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